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「クリスマス・カロル」 [ブックレビュー]


人生で大切なことがギュッと詰まった1冊


チャールズ・ディケンズ(著)   「クリスマス・カロル」    DSC05254.jpg   

友だちにすすめられて初めて読んだのが、高校3年生の時。

それから、毎年思い出すと読み返してしまう、そんな魅力ある1冊です。

【あらすじ】
主人公の老人・スクルージはへそ曲がりで人間嫌いで偏屈。
イヴの夜、そんな彼のもとに相棒だった故人・マーレイの亡霊が現れ、三夜続けて三人の幽霊がやって来ると言う。
それら三人の幽霊は、過去、現在、未来のスクルージの姿を暗示する。それらの姿を見て、未来の自分に絶望を感じたスクルージは、寛大に人間を愛し、クリスマスを楽しむ人間へと改心する。

心温まる、英国らしいストーリーです。

毎日の生活に疲れた人、人生につまづいてしまった人、これからどのように生きていこうか悩んでいる人、歳を重ねて少し頑固になった人におすすめです。

短編です。

あっと言う間に読めますよ。


【おまけ】
今、この本を開くと、活字の小ささに驚いてしまいます。
紙の質も良くなり、文字ポイントが倍くらいになっているような気がします。 
時代と共に、文庫本も少しずつ改良されているのですね。

この本の作者ディケンズは、数年前に話題となった映画「オリバー・ツイスト」の原作者です。

「ツレがうつになりまして。」 [ブックレビュー]

家族の協力と愛情が一番の薬


10月31日のブログで「自殺実態白書」を取り上げ、その中で「うつ病」について書きました。

その記事への書き込みで、青苺シル子さんより、とても参考になる書籍をご紹介いただき、早速取り寄せて読みました。

大ヒット25万部突破!
     「ツレがうつになりまして」 細川貂々(著)

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一般的に「うつ」について書かれた本は、表現が固く、重い、読み応えのあるものが多いのですが、この本は、コミック。

愛らしいイラストとともに、著者(妻)が夫のことを「ツレ」と称して、うつ病と真っ向から向かい合う日々を、愛情を注ぎながら、本音を吐きながら、綴る1冊。

「うつ」を家族に抱える友、「うつ」になって会社に通えなくなった友、身近な所に、実は存在する、形のない病気。

この本の中で、著者は「うつ」のことを、「宇宙かぜ」「人生の夏休み」と表現し、時に主観的に、またあるときは客観的かつ冷静に夫を支える姿が、心に残ります。

「うつ」という病気を正しく知るための入門書として、おすすめの1冊だと思います。

1人でも多くの方に手に取っていただき、少しでもこの病気を理解できる人が増え、この病気で自らの命を絶つ人が減ることを願います。

「もの思う鳥たち」 [ブックレビュー]

小鳥との生活、その楽しさがこの1冊に表現されています

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「もの思う鳥たち」
セオドア・ゼノフォン・ハーバー(著)
笠原敏雄(訳)
日本教文社

ポッキーが☆になってから、インコ友達がいなくなったクリは、今まで以上に私たち人間と一緒に過ごす時間を楽しみにするようになりました。

1日留守にして帰宅すると、玄関ドアの鍵を開ける前からビョッ!ビョッ!と大声で鳴き始め、私の姿を確認すると、「い~子、クリちゃんい~子」と何度もちゃんと良い子で留守番していたと報告。

しっかりと自分の方を見て、構ってもらうまで大声で自己主張。

カゴに近づき、話しかけると、今度は小声で1日の出来事、再会できた喜びを盛んに話してくれます。

私が話しかけると、クリは首をかしげ、理解しよう、覚えようと一生懸命聞いています。

クリはバイオリンの音色と女性ボーカル(特にフィリッパ・ジョルダーノが好み)が大好き。
好みの音楽をかけると、音に合わせてただひたすら歌い続け、CDが終わる頃にはぐったり。
好きではない曲がかかっても、無視。この反応は面白い。

家族のティータイムには、誰かの肩にのって、おとなしくみんなの話を聴いています。
時々会話が止むと、すかさず声を出す。
おそらく自分も参加しているという自覚があるのでしょう。

インコは何か自分が面白い格好をして、家族に受けるとそれを自覚。
エスカレートしてさらにアピール。
「じょーずね~、かわいいね~」と言われると調子にのっちゃいます。


ここに書いたことは、小鳥を飼っている人にとっては、日常の普通に起こる出来事だと思います。

しかし、小鳥との生活をしたことがない人に、こんなに楽しい、人間的な面を持つ鳥たちの面白さをいくら熱く語っても、ほとんど理解してもらえません。

そのことを、実例をもって書いているのがこの本「もの思う鳥たち」です。
鳥を飼っている方、鳥を愛している方にとって、鳥と過ごす時間がさらに楽しくなること間違いありません。

そして、鳥のことを知りたい方が読めば、鳥との生活をしてみようかなと気持が変化するかも知れないおすすめの1冊です。

「ペットボトルのお茶の本」 [ブックレビュー]


時代が変わり、お茶も変わってしまったのでしょうか

最近、訪問先のオフィスで出していただくお茶だけではなく、友人宅を訪ねた時にも、冷蔵庫から大きなペットボトルに入ったお茶をコップに注いでいただくことを目にするようになりました。

[パンチ]お茶は、急須、ティーポットで淹れるもの。

[パンチ]飲む方のお好みや体調、一緒にいただくフードに合わせてのさじ加減など、丁寧に淹れてこその楽しみがあるはずと思う感覚は、特別なのか、古いのか。

未だに、ペットボトルに直接口をつけて飲む、いわゆる“ラッパ飲み”に抵抗がある私が、時代遅れなのかも知れません。


この夏、書店でこんなムック本を見つけて買ってみました。

監修は「茶ソムリエ」。うぅ~ん、こんな肩書きも微妙。

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目的別ペットボトルの選び方から日本全国限定ペットボトル茶など、内容は盛りだくさん。

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これだけたくさんの種類のお茶が市場にあふれ、各メーカーがしのぎを削って商品開発をしているのですから、それを上手に生活に取り入れることも必要な時代になっているのかも知れません。

今日は、出先でこんな商品を見つけました。

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とっても甘く、人工的な香料も使われているので、おいしいかどうかは別。

しかし、158円のペットボトルのミルクティーに「[ぴかぴか(新しい)]マダガスカル産バニラビーンズ使用」ということに驚きました。

マダガスカル産のバニラビーンズは、洋菓子職人でも最近手に入れることが難しいといわれる良品で、とても高価。

それを明記して差別化しているということは、消費者の知識も向上しているということなのでしょうか。

なんだか驚くことばかりです。

頭を柔軟にして、新しいものを取り入れる力がないと、世の中から取り残されそうです[あせあせ(飛び散る汗)]




「クライマーズ・ハイ」 [ブックレビュー]


メディア報道の責任と命の重さ


1985年8月12日、私は進学予備校のクラス担任として箱根のホテルにいました。

生活班で受け持った小学6年生7名。

日常から離れ、夏期集中講座のための合宿。

子どもたち、そして私たち教職員は、夏休み中の3泊4日、日常生活から隔離され、テレビやラジオなど外からの刺激を受けずに、勉強に集中しておりました。

そこに入ってきたのが1本の電話。

「ジャンボジェット機が墜落」
「Mさんのお母さんが、日航123便に乗っていたらしい」

Mさんは、私の班の生徒でした。

  
クライマーズ・ハイ (文春文庫)

クライマーズ・ハイ (文春文庫)

  • 作者: 横山 秀夫
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2006/06
  • メディア: 文庫



日本中、いや世界中を揺るがすこの航空機事故。

横山秀夫(著)「クライマーズ・ハイ」はこの夏、映画化されて話題になりました。

私にとって、あまりにも重いテーマのため、映画館に足を運ぶことができませんでした。

あれから20年余。

文庫化されたこの本を、今日、読み終えました。

文面に、事故の生々しい現場の直接描写がないことが救いでした。

真のジャーナリズムとは、記者の使命とは、命の重みとは。

読み進むうちに、航空機事故の問題ではなく、現代の報道に鋭いメスを入れた作品だということに気付きました。

毎日の新聞を作るために、大げさな言い方をすれば、命を削りながら記事を書き、それを世に送り出している新聞社と記者の皆さんの陰の努力を、理解できるようになったかも知れません。

朝刊1面をもっと注意深く読むことにしようと思います。



「あやし」 [ブックレビュー]


人間にとって、本当に怖いものは?


子どもの頃から本が好きで、いつでも、どこでも、何か読んでいるのが私の生活スタイル。

ところが、ここ1ヶ月ほど、通っている学校の卒業制作で、集中して好きな本を読むことが出来ないのが悩みの種でした。

そんな時でも、お風呂で[いい気分(温泉)]湯船につかっている時間だけは読書タイム。

長編は無理なので、短編を。

と言うことで、先日、宮部みゆき著の時代ものを初めて買ってみました。

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ひと口で言えば、「江戸を舞台にした怪談話の短編集」なのですが。。。。。
読んでみると、実はそんな内容ではありませんでした。

どの話も、霊的要素はあるのですが、夜、一人でトイレに行けなくなるような、怖~い、オドロオドロしいお話ではありません。

この世で一番怖ろしいのは「人間の心」、しかし、一番温もりがあるのも「人間の心」だと感じさせてくれる、不思議な力のある時代短編小説です。

この本を読んで、「自分の心の中の鬼」に気づき、邪念を取り去る努力が出来たら、どんなにいいでしょう。

宮部みゆきの文章は、美しい日本の言葉で綴られ、読み手をその世界に引き込む魔術があると思います。


「夕凪の街 桜の国」 [ブックレビュー]

夏が来ると思い出す、祖母の祈り


私は小学生の頃、夏休みになると、母方の祖母の家で過ごしました。

自宅では限られた時間しか見せてもらえないテレビも自由に楽しみ、祖母に編み物、手芸、庭の花の手入れ、料理などいろいろと教わりました。

そんな夏休みの日々の中で、必ず毎年やって来るのが、長崎、広島の原爆の日、そして終戦記念日。

投下された時間に黙祷し、祖母はいつまでも仏壇に手を合わせていました。

戦争について私が聞いても、「みんな、何もかも忘れた」と言って、その頃の話は一切してくれませんでした。

祖母の夫、すなわち私の祖父は、職業軍人でした。

祖母も裕福な農家に生まれ、軍人に嫁ぎ、戦前・戦中は何不自由なく生活をしていたのでしょう。

そして、戦後は相当苦労をしてきたのだと思います。

しかし、それ以上に祖母の心を、戦後、ずっと苦しませてきたのは、戦争で犠牲になった多くの人々のことだったのではないのかと、今になってしみじみと思います。


こうの史代(著) 「夕凪の街 桜の国」は、単なる反戦を題材にしたコミックではなく、世界でたった1国、被爆経験のある日本だからこそ、核、核兵器の問題を改めて見つめ直し、向き合っていくきっかけになる、大変すぐれた作品だと思います。

昨年夏、映画にもなりました。

一度は手にとって読んでいただきたい、すぐれた作品です。

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シックカー症候群 [ブックレビュー]

「咳、頭痛、吐き気」三拍子・・・シックカー症候群です


6月7日(土)、73歳の母が楽しみにしていた新車が納車されました。

車種は、年齢も考えて、これまでの車よりもひとまわり小さいトヨタ・カローラ。

コンパクトとはいえ、最近のこの手の車は、内装に無駄もなくすっきりとしスペースはたっぷりで、日常生活で使用するには申し分のない乗り心地。

私の乗車1回目(母の運転)は、7日(土)、親戚のお通夜の帰り道で30分。
このときは、軽い頭痛でした。(疲れが出たのかな、と思う程度。)

乗車2回目(母の運転)は9日(月)、入院中の父を見舞うために、家から病院に向けて。そして発症。

乗車直後から咳が止まらなくなり、5分後には激しい頭痛、その10分後には気持が悪くなり、片道たった20分の道のりにも関わらず、やっとの思いで目的地に到着しました[たらーっ(汗)]

苦しくて、降りる頃には、呼吸もやっとでした[がく~(落胆した顔)]

そして、車から降りて外の空気を吸い、5分もたたないうちにみるみる元気に。

この変化で、初めて新車のせいだ、ということが分かりました。

他の家族は何の症状も出ていないのに・・・やっぱり喘息やアレルギーのある私の体質も影響しているものと思われます。

しかし、症状が出ないから大丈夫と安心していいものなのでしょうか。

調べたところ、病名は「シックカー症候群」でした。

シックハウス症候群という症状は聞いたことがありましたが、新車にもこんなものがあるということを初めて知りました。

新車独特のにおいが有害化学物質とか。

購入直後の新車内の空気は、国の基準値の30倍以上のVOC(揮発性有機化合物)で汚染されており、それが目標値以下になるのには、3年以上の時間がかかるそうです。

シックカー症候群についてもっと詳しく知りたい方はこちらへ・・・
    http://fu-cube.info/

この件についてトヨタ自動車のお客さま相談室に問い合わせをしたところ、こんなお答をいただきました。

「症状が出るか否かは、かなり個人差があります。お客さまの場合、かなり過敏に反応するタイプのようですね。
今後新車をご購入の際には、販売店にお尋ねいただく、試乗車で体感していただく、レンタカーで体調をチェックする方法がございます。」とのことでした。

結局、シックカー症候群対策や使用している塗料、接着剤、素材などの安全性については何ひとつお答えをいただけませんでした。

母は30年以上、私も25年ちかくトヨタ車を乗り継いできました。

私はこの秋、愛車の買い替えも検討中ですが、今回のトヨタ自動車の対応には少々落胆し、他社製品も検討に入れようと思い始めています。 

「新車は化学物質で汚染されている(シックカーは怖い!)」中野博 著に詳しく記されているようなので、読んでみようと思います。

  

新車は化学物質で汚染されている!―シックカーは怖い

新車は化学物質で汚染されている!―シックカーは怖い

  • 作者: 中野 博
  • 出版社/メーカー: 現代書林
  • 発売日: 2006/11/28
  • メディア: 単行本



管理栄養士さん推薦の本 [ブックレビュー]

見てみないふりしてしまう、だけどとても大切なもの


[かわいい]本のタイトル「ウンコの話 はじまりはじまり

少々衝撃的なタイトルですが、医師・倉田正氏が書いた、すこぶるまじめで、分かりやすい本です。

ウンコは漢字で書くと「便」、すなわち体からの便り[揺れるハート] 

なるほど、と思える一言ではないでしょうか。

健康な毎日を送っていると、ついつい見過ごしてしまうトイレでの健康管理。

日本で患者が激増している大腸ガンについても分かりやすく解説しています。

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この本を私に貸してくれたのは、オフィスメイトのMiwakoさんです。

彼女は、20代後半に大手企業のOLを辞め、再度大学受験をし、入学して栄養学を学び、管理栄養士の資格を取得しました。

現在、同大学で栄養学・学科長の助手をしています。

食について興味のある私は、日々の生活で感じた疑問、食育、栄養、人間の体の仕組みなどいろいろと教えていただいております。

専門知識がとても豊富な上に、難しい言葉を使わず、とてもわかりやすい例を用いて解説してくれます。

結果、楽しく理解し、自分でもう少し本で勉強してみよう、という気持ちになるのが不思議。

そして、なんといっても、Miwakoさんは瞳がきれいでチャーミング[リボン]

こんなステキな先生に、子ども達が食べることの大切さについて教えてもらえる時間があったら、きっと好き嫌いがなくなるでしょう。



ウンコの話 はじまりはじまり―快便スッキリ健康法 (健康家族シリーズ)

ウンコの話 はじまりはじまり―快便スッキリ健康法 (健康家族シリーズ)

  • 作者: 倉田 正
  • 出版社/メーカー: 労働旬報社
  • 発売日: 1995/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



スターバックスと読書 [ブックレビュー]

ミステリーを読むにはスタバ、落ち着くのはどうしてかしら?


スターバックスコーヒーショップの中で、ソファーのあるお店を見つけるとつい寄ってしまいます。

何となく読書、それもミステリーを気軽に読むのにとっても居心地が良いから。

そして、必ず注文するのが[喫茶店]「本日のコーヒー」

昨日は東ティモール産のピーベリーでした。

ほどよいコクと、のど越しのふわりと感じるフラワリーな香りが魅力ある味。

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この日は、新宿に勉強に行った帰り道だったため、頭を使った(?)せいか、なぜかとても甘い物が食べたくて、ニューヨークチーズケーキも一緒にオーダーしました。

スターバックスのこのケーキは、なかなかおいしい[わーい(嬉しい顔)]


スターバックスのHPより
・・・フランス産クリームチーズをふんだんに使用したコクのあるチーズケーキ。ほんのり広がるバニラの香り、底のグラハムクラッカーが香ばしさを演出。 ¥420

     http://www.starbucks.co.jp/food/dessert.html#Desserts

ところで、本場NYでもニューヨークチーズケーキというケーキが存在するのでしょうか。

NYに行ったときに、カフェやティールームで探してみたけれど、この名前のケーキはありませんでした。

私が見つけられなかったのでしょうか?



最近、書籍はアマゾンで購入することがほとんどで、あまり書店に出かけることがなくなりました。

久しぶりに先週、本屋さんで帯の説明に惹かれて買ったのが、矢口敦子著「償い」。

帯より・・・「人の肉体を殺したら罰せられるのに、人の心を殺しても罰せられないのですか?」

ミステリー小説なのですが、読んでいると、倫理そして哲学の問題を取り上げた小説のようにも感じてくる内容です。

自然に引き込まれて、読みやすい1冊だと思います。


償い (幻冬舎文庫)

償い (幻冬舎文庫)

  • 作者: 矢口 敦子
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2003/06
  • メディア: 文庫



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