花展が終わってホッ! [生け花]
2年に一度の流展です
2年に一度、家元が主催する流展(花展)が開かれ、出品しています。
古流松月会というこじんまりとした、しかし鎌倉の長谷に長く続く由緒ある家元です。
今年はその流展の年に当たり、4月10日(土)、11日(日)に開催されました。
会場は鎌倉市大船の「鎌倉芸術館」。
大小のホールを備え、貸しギャラリーなどもある、芸術や美術などの文化の発信地です。
中庭の竹林が落ち着いた風情を感じさせてくれます。
春はタケノコの季節。
とっても美味しそうな太いものがあちこちから顔を出していました。
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家元の作品はこちら。
山里の風景を想像させる、季節感あふれる作品です。
新鮮な青竹は、正にこの季節の竹林。
私の作品です。
古流に古くから伝わるお生華(せいか)。
銅製の薄端を使いました。
ここ何年か、皆さんが良くご存知の盛り花(自由花)という、いわゆる生け花を出品していましたが、今回は伝統文化を大切にという自分の中のテーマで、お生華にしました。
床の間を引き立てる生け花です。
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最近は、華道、茶道などを習う方が大変少なくなってしまいました。
日本の伝統文化を学びながら、季節感を養い、自然を愛する心を育て、立ち居振る舞い、日本人としての心得を学ぶことができる「~道」を、もう一度、若い方々に興味を持っていただけたらどんなに素敵でしょう。
お花を活けていると、日常の嫌なことは全て忘れることができます。
五感で楽しむ生け花は、心の癒しにお勧めの習い事ですよ。
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流展開催中に、友人Natsukoさんからいただいた差し入れ。
濱うさぎの和菓子です。
どれもおいしゅうございました。
ご馳走さま
まだまだ修行中 [生け花]
お稽古に終わりはありません
秋の行楽シーズンの鎌倉は、お天気にも恵まれた今日、たくさんの観光客で賑わっていました。
長谷寺のすぐ側にあるいけばなの家元宅で行われる勉強会。
春と秋の展覧会の時期と重複しない日程で、初夏の紫陽花の頃と、紅葉が始まる今頃の年2回開かれます。
この勉強会は古流生華の師範免状を持つものだけが出席できるもの、内容もそれに沿ったものになっています。
※皆さんがよくご存知の剣山を使う生け花は「自由華」と言います。
それに対して、歴史を継承し、格式高く、決まりごとがしっかりしているのが「生華」です。
10歳でお花のお稽古を始めて、25歳で生華師範をいただいた私。
その後約25年もこの勉強会に通っているのに、家元の手直しがたくさん入ります。
今日の内容は、15~20年前に行った題材と同じものでした。
家元の講義を受け、花材を選び、活けます。
そして、細部にわたるご指導をいただきます。
他の方々の作品も、手直し前と後を拝見しながら、勉強します。
この勉強会では、家元が裏技も惜しげなく披露して下さいます。
年2回、このようにして勉強会に参加するということは、大変刺激になり、モチベーションの維持に役に立ちます。
********
「いけばな」のテクニックを磨くことは、とても大事だと思います。
しかし、学ぶことはそれだけではありません。
重要なのは、日本文化の一つとして、先人から継承されてきた良い文化を理解し、生活に取り入れ楽しむことです。
そのためには、日々の暮らしの中で、四季の変化に敏感になること。
不自然な花活けにしないために、自然界でどのような環境で草木花が育っているのか感じること。
それが理解できるようになると、花入れと花のアンバランス、花台と器の不一致なども起こらなくなります。
また、飾る場所に合わせた花が活けられるようになります。
日本伝統のいけばなは、ミニマムな世界。
たくさんの花を、可愛く、きれいに入れるだけではいけません。
活けた花の1本1輪が意味を持ち、無駄のないものでなくてはいけません。
お稽古を繰り返し、技術と知識に厚みが出たとき、はじめて、決まりごとの中での「遊び」ができるようになります。
最初から自由に活けるだけでは、その喜びは得られません。
その快感があるから、お稽古が続けられるのだと思います。
難しいことを書きましたが、私自身もまだまだ修行中。
これからもいろいろな方面の日本の美に触れながら、内面を磨いていきたいと考えています。
秋の行楽シーズンの鎌倉は、お天気にも恵まれた今日、たくさんの観光客で賑わっていました。
長谷寺のすぐ側にあるいけばなの家元宅で行われる勉強会。
春と秋の展覧会の時期と重複しない日程で、初夏の紫陽花の頃と、紅葉が始まる今頃の年2回開かれます。
この勉強会は古流生華の師範免状を持つものだけが出席できるもの、内容もそれに沿ったものになっています。
※皆さんがよくご存知の剣山を使う生け花は「自由華」と言います。
それに対して、歴史を継承し、格式高く、決まりごとがしっかりしているのが「生華」です。
10歳でお花のお稽古を始めて、25歳で生華師範をいただいた私。
その後約25年もこの勉強会に通っているのに、家元の手直しがたくさん入ります。
今日の内容は、15~20年前に行った題材と同じものでした。
家元の講義を受け、花材を選び、活けます。
そして、細部にわたるご指導をいただきます。
他の方々の作品も、手直し前と後を拝見しながら、勉強します。
この勉強会では、家元が裏技も惜しげなく披露して下さいます。
年2回、このようにして勉強会に参加するということは、大変刺激になり、モチベーションの維持に役に立ちます。
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「いけばな」のテクニックを磨くことは、とても大事だと思います。
しかし、学ぶことはそれだけではありません。
重要なのは、日本文化の一つとして、先人から継承されてきた良い文化を理解し、生活に取り入れ楽しむことです。
そのためには、日々の暮らしの中で、四季の変化に敏感になること。
不自然な花活けにしないために、自然界でどのような環境で草木花が育っているのか感じること。
それが理解できるようになると、花入れと花のアンバランス、花台と器の不一致なども起こらなくなります。
また、飾る場所に合わせた花が活けられるようになります。
日本伝統のいけばなは、ミニマムな世界。
たくさんの花を、可愛く、きれいに入れるだけではいけません。
活けた花の1本1輪が意味を持ち、無駄のないものでなくてはいけません。
お稽古を繰り返し、技術と知識に厚みが出たとき、はじめて、決まりごとの中での「遊び」ができるようになります。
最初から自由に活けるだけでは、その喜びは得られません。
その快感があるから、お稽古が続けられるのだと思います。
難しいことを書きましたが、私自身もまだまだ修行中。
これからもいろいろな方面の日本の美に触れながら、内面を磨いていきたいと考えています。
「感性」って何ですか? [生け花]
説明が難しいです
『氷が解けたらどうなりますか?』
答え
① 水になる
② 春が来る
どちらも答えとして間違いではありません。
しかし、感性のある答えは②ではないでしょうか。
実は、先日30歳の女性から突然質問された言葉
「SUMAKOさん、感性って何ですか?」
あまりにも直接的な質問にビックリ。
少し悩んで出した答えです。
彼女は、今までの人生で、こんな感覚を持たず、感じぬまま過ごしてしまったのでしょうか。
感性を磨く、その方法は人それぞれ。
だから、私は彼女をお手伝いすることができません。
生活に何を取り入れ、何を感じ、自分のものにするのか。
限られた人生の時間の使い方そのものだと思います。
今日は、生け花の家元宅(鎌倉の長谷)へ、お花のお稽古に行ってきました。
年に2回、師範者だけが出席する研究会です。
今日は70代の先生とペアで一つの花材を使って、カラーのお生花。
先輩への遠慮(気遣い)と、家元から直接ご指導いただける緊張感は、なかなか良い刺激です。
剣山を使わず、Vの字になった木のマタに挿す方法で、古流では格式あるもの。
自在に活けられるようになるには、同じ形を5年くらいは練習しないといけません。
10才でお花のお稽古を始めて、このお生花を習い始めたのは15歳の時。
何度やめてしまおうかと思ったことか・・・。
そんな時に、応援してくれた母に今は感謝しています。
自分が身につけたこの技術を、一人でも多くの方に伝えることができたらと思います。
しかし、残念なことに、このような時間のかかるお稽古事が現代には受け入れられなくなってきていることも事実。
床の間のない家が増えた今、フラワーアレンジメントの方が今の生活空間に合っているのかも知れませんね。
もうすぐ雛祭り [生け花]
子どもの頃の段飾りは大丈夫かしら?
雛祭りが近づいてきました。
子どもの頃、母が毎年段々を組み立てて赤い毛氈を敷き、箱から丁寧におひな様を出して飾ってくれたことが懐かしく思い出されます。
そのおひな様も、私と妹が嫁いでからは、押入れの奥にしまわれたままになっています。
風も当てず、今頃、どうなっているでしょうか。
今日は、簡単な立ち雛と、お決まりのお花の桃と菜の花、そして色合いにアイリスを入れて飾りました。
我が家は関東風の飾りつけなので、男雛は向かって左側です。
皆さんのお宅では、どのように飾っていらっしゃいますか。
お花のミニミニオークション [生け花]
生花から与えてもらう「気」
子どもの頃から、必ず家の中にお花が飾られていました。
生け花、掛け花、投げ入れ、一輪挿しと形はさまざま。
今は、月に2回お花屋さんに届けてもらうお稽古用のお花と、思いついたときに買うお花、庭に咲いたお花と種類もいろいろ。
毎月ブラウス1枚くらいのお花代はかかってしまうけれど、生きているお花から与えてもらう「気」は素晴らしい。
元気、勇気、やる気・・・・・・・。
毎週日曜日午後3時より、自宅から徒歩5分ほどのところにあるガーデニングショップ「グリーンファーム」で開催されるお花のミニミニオークションがとても楽しい
グリーンファームのHP・・・http://www.green-farm.co.jp/
鉢植えの観葉植物、お花、ガーデニング用のお花の苗、そして花束等々。
今回、私は花束を競り落としました。
さあ、このお花、いくらだったでしょう。
畳の縁で大きさを想像して下さい。
花瓶に飾ったところ(一部は、仏壇にお供えもしました)。
答え・・・1700円
毎日大切にお水を換え、切り口を新しくしてケアー。
カサブランカの香りが、家の中を優雅な香りで包んでくれます。
お花を飾ると、その周りは必ず片付きますよ。
だって、ごちゃごちゃのスペースにお花は似合いませんもの。
片付けの苦手な方、お試しあれ!
古流自由華「奥習い」 [生け花]
鎌倉・長谷の家元宅にて
今日は、私のところでお花のお稽古をしている2人が、自由華の御免状「奥習い」を取得。
鎌倉・長谷の家元宅で、家元より直々の御講義がありました。
「奥習」の御免状
古流松月会は、自由華(自由性のある一般的な盛り花)と生華(格式を重んじる伝統的な活けかた)の二つに分かれております。
最近では、自宅に床の間のない家が増え、ほとんどの方が自由華のみのお稽古をするようになりました。
自由華の御免状の段階は、「入門習」→「中習」→「奥習」→「師範」です。
お稽古事の御免状はお金で買うもの、とおっしゃる方もいるようですが、長年、華道、茶道に関わってきた私はそのようには思いません。
お花を活ける技術はもちろんですが、花を活ける心を養い、日本の四季を生活に取り入れ、客人を心からもてなす心を育むことを理解し、実行できることが、華道・茶道を極めることだと考えます。心の中を磨く、ということなのではないでしょうか。
家元にもそのようにご指導いただいております。
私たちを迎えるために、家元が今朝、活けて下さった床の間の茶花
やさしい、親しみのある語り口で、奥義を伝授して下さる家元
先代の家元が設計し、庭に建設した茶室
代々続く家元の玄関・・・長谷駅前の大通りから10m足らずの路地を入ると、静かな空気が流れています
今日、一番印象に残った家元の言葉
「お客様をお迎えするときに、一番大切なことは、一輪でもいい、そのお客様のために新しいお花を飾ることです。決して豪華なお料理でお招きすることではありません」
すなわち、新たしい花を一輪飾る、と言うことは、行き届いたお掃除をし、身の回りを清めてお客様をお迎えする心が大切、ということですね。
私が生華と自由華の御免状をいただいたのは先代の家元、その心を、今の家元もしっかりと受け継ぎ、私たちにわかりやすくご指導下さいます。
10歳からいけばなを始めた私にとって、生華のお稽古は、難しくて、辛くての連続でしたが、今となっては母親を恨みながらも、きちんと続けて良かったと心から思います。
日本の歴史、文化、格式を知るために、華道、茶道はこれからも大切にしていきたいと再認識した1日でした。
華道展、初めての二人はハイテンション [生け花]
古流家元主催の花展に、私の教え子が初めて出品
華道展は鎌倉芸術館で、本日と明日の2日間、行われています。
これまでたくさんのお稽古を重ねてきた我が教え子2人ですが、自分の作品を多くの皆さんに披露するのは今回が初めて。
出品が決まってからの3ヶ月間、あれやこれや考え、悩み、今回の作品となりました。
イメージは『里山』。私も含む3人の作品が一体となった構図です。
一人が水辺、もう一人が丘、そして私が山を表現しました。
生け花というと、以前は花嫁修業というイメージがありましたが、最近は、少しずつその感覚も変化しているようです。
季節の移り変わりを実生活の中で感じる機会が減り、日本伝統の行事も忘れ去られ始めています。
それにストップをかけているのが、茶道と華道の世界なのではないでしょうか。
お花を活ける、その時間に心の安らぎが生まれ、それを飾る空間に心のゆとりが訪れます。
華道展は鎌倉芸術館で、本日と明日の2日間、行われています。
これまでたくさんのお稽古を重ねてきた我が教え子2人ですが、自分の作品を多くの皆さんに披露するのは今回が初めて。
出品が決まってからの3ヶ月間、あれやこれや考え、悩み、今回の作品となりました。
イメージは『里山』。私も含む3人の作品が一体となった構図です。
一人が水辺、もう一人が丘、そして私が山を表現しました。
生け花というと、以前は花嫁修業というイメージがありましたが、最近は、少しずつその感覚も変化しているようです。
季節の移り変わりを実生活の中で感じる機会が減り、日本伝統の行事も忘れ去られ始めています。
それにストップをかけているのが、茶道と華道の世界なのではないでしょうか。
お花を活ける、その時間に心の安らぎが生まれ、それを飾る空間に心のゆとりが訪れます。
緋寒桜 [生け花]
緋寒桜の楚々としたたたずまいが美しい!
ソメイヨシノの花が、関東地方のあちこちで満開になりました。
江戸時代に交配され出来上がった、お江戸生まれのソメイヨシノの樹の寿命は約60年。
樹木の中では短命です。
そして、花の命も、パアーと咲いて、一気に散る。
江戸っ子の心意気を感じる、春の夢のよう。
この週末、どこかへお花見に出かけなくては・・・。
桜にはたくさんの種類があります。
私は、ソメイヨシノの花の半分くらいの大きさしかなく、か弱い雰囲気、しかし、2月から3月始めに寒さに負けず咲く緋寒桜が好きです。
その緋寒桜にカラー、レモンリーフを合わせた花を活けました。
優しい春の空気が部屋いっぱいにひろがるようです。
ソメイヨシノの花が、関東地方のあちこちで満開になりました。
江戸時代に交配され出来上がった、お江戸生まれのソメイヨシノの樹の寿命は約60年。
樹木の中では短命です。
そして、花の命も、パアーと咲いて、一気に散る。
江戸っ子の心意気を感じる、春の夢のよう。
この週末、どこかへお花見に出かけなくては・・・。
桜にはたくさんの種類があります。
私は、ソメイヨシノの花の半分くらいの大きさしかなく、か弱い雰囲気、しかし、2月から3月始めに寒さに負けず咲く緋寒桜が好きです。
その緋寒桜にカラー、レモンリーフを合わせた花を活けました。
優しい春の空気が部屋いっぱいにひろがるようです。
桃の節句 [生け花]
おひな様を飾りました
毎年、おひな様を飾ると春がすぐそばに近づいている、そんな感じが致します。
桃と菜の花に今年は麦の穂をあしらいました。
日本の良き文化を、これからも大切にしていきたいと思います。
「生け花」は心のやすらぎ [生け花]
私がお花のお稽古を始めたのは10歳の時。流派は古流です。部屋には必ず季節の花を飾る生活を続けています。
18歳の時に「盛り花」、23歳の時に「お生花」の師範の御免状をいただき、32歳の時から自宅で月に2回、お花に興味がある方と一緒にお稽古をしております。
また、ボランティアで横須賀米軍基地の婦人会に所属している奥様を対象にしたお稽古も行い、日本文化を正しく知って理解していただけたら、という思い活動しています。
「生け花」と言うと、何となく花嫁修業というようなイメージがあるように思いますが、私と一緒にお稽古をしている方は、日常を忘れて、リラックスできると、楽しんで下さっています。
以前、お稽古にお越しになっていた男性は、生け花からそれを活ける花器に興味を持ち、陶芸に目覚め、趣味の幅が大きく広がった方がいらっしゃいました。
お花を活ける事は、生きた自然を手で触れ、香りを感じ、四季の移り変わりを部屋に呼び入れることができる豊かな文化だと思います。
上手に活ける必要はありません。
花を愛でる心があれば、そこに安らぎが生まれます。
花を見て、怒りを感じる人は誰もいませんから・・・。