「感性」って何ですか? [生け花]
説明が難しいです
『氷が解けたらどうなりますか?』
答え
① 水になる
② 春が来る
どちらも答えとして間違いではありません。
しかし、感性のある答えは②ではないでしょうか。
実は、先日30歳の女性から突然質問された言葉
「SUMAKOさん、感性って何ですか?」
あまりにも直接的な質問にビックリ。
少し悩んで出した答えです。
彼女は、今までの人生で、こんな感覚を持たず、感じぬまま過ごしてしまったのでしょうか。
感性を磨く、その方法は人それぞれ。
だから、私は彼女をお手伝いすることができません。
生活に何を取り入れ、何を感じ、自分のものにするのか。
限られた人生の時間の使い方そのものだと思います。
今日は、生け花の家元宅(鎌倉の長谷)へ、お花のお稽古に行ってきました。
年に2回、師範者だけが出席する研究会です。
今日は70代の先生とペアで一つの花材を使って、カラーのお生花。
先輩への遠慮(気遣い)と、家元から直接ご指導いただける緊張感は、なかなか良い刺激です。
剣山を使わず、Vの字になった木のマタに挿す方法で、古流では格式あるもの。
自在に活けられるようになるには、同じ形を5年くらいは練習しないといけません。
10才でお花のお稽古を始めて、このお生花を習い始めたのは15歳の時。
何度やめてしまおうかと思ったことか・・・。
そんな時に、応援してくれた母に今は感謝しています。
自分が身につけたこの技術を、一人でも多くの方に伝えることができたらと思います。
しかし、残念なことに、このような時間のかかるお稽古事が現代には受け入れられなくなってきていることも事実。
床の間のない家が増えた今、フラワーアレンジメントの方が今の生活空間に合っているのかも知れませんね。
2009-06-15 01:02
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コメント(22)
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今更なんですが、SUMAKOさんは生け花の先生なのですね!
フラワーアレンジメントの体験教室には行ったことがありますが、
本格的な生け花も身に付けることができたらステキでしょうね♪
カラーの生け方、何とも風流ですね。
床の間があったら、飾りたいです。
by ちゃるこ (2009-06-15 11:31)
感性ですか~
難しい質問ですね。確かに、なんて答えたらいいか、
頭では解っていても説明を求められると困ります(笑)
それにしても、知らなくて当然みたいな、
随分ストレートな質問ですね~^^
by 梅子 (2009-06-15 15:58)
こんにちは! 感性・・・頭で考える理屈ではなく、心で感じる気持ち
ってことでしょうか。
最近では、バン・クライバーンで優勝した、辻井伸行さん。
彼の御両親の子育てを見て御両親に、そして、彼本人の演奏と素直な気持ちに素晴らしい感性を感じます。
そして、その感性を磨くのはやはり、自然とふれあうことや、いい音楽
芸術に触れること、いい人間関係でしょうか・・・
by marilyn (2009-06-15 16:31)
追伸。SUMAKOさんの、今の生け花の基礎をみにつけさせて
くださった、お母様の感性もまた、すぐれていたのでしょうね!(*^_^*)
by marilyn (2009-06-15 16:33)
SUMAKOさん 生け花の先生なんですか??尊敬します。
いつか子供に手が掛からなくなったら、私はお教室に通うつもりです。
わが家にも床の間ありますが、お花がなくて寂しい床の間です。
by ラナ (2009-06-15 17:18)
お久しぶりです。復活しました。
生け花、ステキですね。
まさに心で感じてお花を生ける。
私も高校のクラブで生け花を始めましたが、大学に入ってから忙しくて、先生のところに通えなくなって、やめてしまいました。
今のおうちでは、床の間もないし、お花を生けるといったら、1輪差しかアレンジメント風になりますね。嫁入り道具に花器ももってきたんですけどね。
by あらら (2009-06-15 20:15)
私も母の影響を受けて華道の世界へと片足を入れる事が出来ました。
庭先の草花をさっさっと花瓶へ。
『今度教えて~』。
しかし師弟関係は築けず。笑。
小さい頃から自然と触れていた『季節のお花を生ける』ことに
抵抗感なく自ら生けたい!と思えた事、心より感謝です。
これからも色々な場面で感性を磨いていけたらいいなぁ~
と思う今日この頃です。
by なっつん (2009-06-15 22:30)
ちょっと辞典を調べてみると、「感性」解釈は「感覚、知覚などの心理活動。理性と相対する」。つまり、客観の物に拘らない、自分の思いを走らせるのことと思います。
生け花のデザインは自分で決めますか?私中学の時は工芸課の課代表です。手工には興味深い。もともと生け花は女性向きと思いますが、写真を見ると、男性もしますね。
あの「フラワーアレンジメント」は「flower range ment」ですか。
by 計 (2009-06-16 01:03)
ん~~。。。
「説明」出来る質のものではありませんよね。。
>「感性って何ですか?」
本人は真面目なのでしょうが、そもそもこういう質問自体。。
真面目なら良い、ってものでもありませんし-。。
>『氷が解けたらどうなりますか?』
答え
① 水になる
② 春が来る
↑ このSUMAKOさんのお答えは、実に見事ですね。
後は自分で--。
「古流」の師範まで取られたなんて素晴らしいですね。
V字に生ける手法は「古流」独自のものなのでしょうか。。
お母様の応援の元、頑張られたかいがありますね。
by 向日葵 (2009-06-16 01:25)
ちゃるこさん
生け花や40年近くやっていて、細々と自宅でお稽古をしていますが、職業ではないのですよ。
でも、人に教えるということは、自分が学ぶことも多く、発見もあります。
このカラーは、生花という分野の活け方で、剣山を使う盛り花のように自由なものではありません。
それだけに、仕上がったときの美しさは格別なものです。
by SUMAKO (2009-06-16 09:20)
梅子さま
そうですね。
このような質問をストレートにぶつけてくることそのものが、ちょっと~~~です。
もしかしたら、私が試されたのかしらねぇ。
彼女がこれから生きていく上で、少しずつ何かを感じ、吸収していけたら、きっと気づいた時に、感性が育った行くのではないのかしらと思っています。
感性はこうすれば身につくという単純なものではありませんよね。
by SUMAKO (2009-06-16 09:23)
marilynさま
辻井伸行さんがピアノコンクールで優勝したニュースは、冴えない報道が多い中、とても幸せな風が吹いてきたようでした。インタビューに応えていた、お母様のお話も素晴らしかったですね。
「感性・・・頭で考える理屈ではなく、心で感じる気持ち」
正にそんな感じですね。
感性も品格と同じように、短時間で身につくものではありません。
また、一度身についてしまったものは、まかなか変えることができなくなります。だから、育つ環境、自分の心がけでどんなものとふれあうのか、そのことが大事になってくるように思います。
小学生の頃から、お花やお茶のお稽古に通っていた私。「何で私だけ・・・」と思いながら、母を恨んだこともありました。今は感謝していますが。。。
母や祖母にとっては、それが普通のことだったのでしょうね。
by SUMAKO (2009-06-16 09:34)
ラナさま
お花のお教室に通う日が来ることが楽しみですね。
技術ではなく、生け花の心を教えてくださる先生に巡り合えることを祈っています。
沖縄ですと、本土とは違う流派があるのでしょうか。
今まで意識したことがありませんでした。少し調べてみることにしますね。
by SUMAKO (2009-06-16 09:36)
あららさま
ほんの数年でも生け花の手ほどきを受け、基礎を学ぶと、小さな花束を花瓶に挿すときにも、仕上がりが違ってくると思います。
十代でお花に親しんだ時期をお持ちでしたら、それはしっかりと身についていると思います。
季節感のあるお花を、お手持ちの花器に入れて楽しんで下さいね。
by SUMAKO (2009-06-16 09:39)
なっつんさま
生まれ育った環境、そして日常を過ごす環境が与える影響は大事です。
お母様が生け花を普通に活けていた、そんな生活が、なっつんさんの頭と心に知らず知らずのうちにインプットされていったのでしょうね。
庭の草木、そしてお花屋さんから買うお花1輪でも、風情がある活け方ができるようになったら素敵。
これからもたくさん学んで、その楽しさをお友だちや周りの人にお裾分けしてあげてください。
by SUMAKO (2009-06-16 09:44)
計さん
「感性」は辞書には説明がありますが、それはその言葉の意味。それをどのように自分のものとして育てていくのか、私は言葉で説明する範囲を越えているように思います。
中国にももちろんこの言葉に相当する表現があるのではないでしょうか。
生け花の中の「生花」という分野は、自由が許されません。決まった形に仕上げることが原則になっています。この形が流派によって異なりますが、無駄を省いた、究極の美しさです。
近いうちに、私の作品をブログにアップしますね。
自由があるのは「盛り花」という分野です。
生け花は現代では、女性の趣味(一時は花嫁修業のように言われておりました)のようになっていますが、もともとは男性がはじめたもの。
世襲制になっている家元は、今でも多くは男性です。
この写真の男性は、家元の一人です。
フラワーアレンジメントはflower arrangementのことです。
by SUMAKO (2009-06-16 09:54)
向日葵さま
古流の生花は、Vの字に活けるのではなく、「クバリ」という木のマタにお花を挿す方法なんです。その形がVになっているんですよ。
慣れないと、お花がぐらぐらして形が取れません。
中学生の頃、泣きそうになりながらお稽古に通った日々な懐かしいです。
その頃は、何で自分だけ~~~と母を恨んだこともありました^^。
by SUMAKO (2009-06-16 09:58)
こんにちは^^
SUMAKOさんも古流ですか? わたくしは40年以上前やっていました。
松兎会でした。盛り花主体で、時々お生花。盛り花のほうだけはお免状を頂いて、そのままイギリスに旅立ちましたので・・・それっきり。
感性はあまりない方ですが・・・それでも何とか^^
by mimimomo (2009-06-16 15:26)
mimimomoさま
あら、mimimomoさんも古流でしたか。
私は松月会です。
mimimomoさんのお写真を拝見していると、素敵な感性を感じます。
いろいろ教えていただいております。
現在のように、誰もが海外に行ける時代ではない時期に、海の向こうでお過ごしになった時間も、大きく影響しているのではないでしょうか。
by SUMAKO (2009-06-16 23:58)
はい。中国語にも「感性」と言うの言葉があります。意味はほぼ同じであります。とても曖昧な単語です。
なるほど、生け花にも分野がありますよね。私の個性なら、「盛り花」かな。また勉強になりました、ありがとうがざいます。
お作品、楽しんでいます。
by 計 (2009-06-17 01:11)
2番の回答・・かっこいいです。
自分は1番に決まってるじゃん~と即答しそうです・・
感性は身についていくものですからね。
日本人は季節(自然)の中で感じているのかな。
by えだまめインコ (2009-06-21 13:44)
えだまめインコさま
そう、感性は人に強要されて育つものではないですよね。
だからこそ、その人自身が五感で何を吸収するのかが大事なのではないでしょうか。
日本人がもっている独特の季節感も、そんなもののひとつなのかも知れません。
by SUMAKO (2009-06-21 16:15)