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「Japan蒔絵」展 [芸術]


西洋貴族に守られた日本の漆工芸品

「Japan蒔絵 =宮廷を飾る東洋の煌めき=」展に行ってきました。

    サントリー美術館(六本木・東京ミッドタウン)で1月26日まで開催中

     詳しい内容はこちらから ・・・ サントリー美術館 

    DSC05631.jpg

陶磁器を「china」と呼ぶように、漆器は「japan」と呼ばれ、西洋貴族に愛され、高く評価されていたようです。

Japan蒔絵とは・・・漆を使って、金銀の箔を貼り付けたもの、螺鈿を施したものです。

日本が鎖国を行う前(桃山時代)に訪れた西洋人が、この蒔絵に魅了され、数多くの作品が海外へ輸出されました。

それらは単に、日本国内に流通していた作品だけではなく、オーダーメイドの特注品もあったようです。

この東洋の端の国・日本からのぜいたく品は、ヨーロッパ王侯貴族に珍重され、マリー・アントワネットやポンパドウル婦人も熱心なコレクターでした。

  面白いけれど、とんでもない特注品

      それは・・・王侯貴族が使用する「おまる

外側は見事な蒔絵、内側と便座は漆塗り。
中に、磁器でできたバケツのようなものを入れて使用するとのことでしたが、何とも優雅。
王侯貴族だからこその発想ですね。



今回の展覧会には、フランスのヴェルサイユ宮殿美術館、イギリスのマナーハウス・バーリーハウスなど、ヨーロッパ各地の貴重なコレクションに、日本国内で所蔵する国宝、重要文化財の名品を一同に集めて展示しておりました。

日本の漆塗りや螺鈿の技術は、他国(特に中国)では真似ができぬ高水準。

作品が作られ、東インド会社を経由してヨーロッパに渡り、300年以上も経過しているとは思えないほどの優美な姿は、神秘的な力がありました。

 
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コメント 16

mimimomo

おはようございます^^
昨日レンコンの挟み焼き早速作りました。
夫にも大変好評でした。わたくしも勿論美味しく頂きましたよww

それから洗濯ネットの件。本人がシンガポールにただ今帰っていて、メールで聞いたところ『愛用してます』って返事。でもこれだと国中一般的に使われているのかどうか・・・分からないですよね~

漆塗りを外国の乾燥しているところで永い間保管されるって凄いことですよね。湿度管理をよほどしっかりされるのでしょうね~
海外へ転勤で行く時、塗り物は持って行かないようにって注意されます。
乾燥が酷いから。
by mimimomo (2009-01-19 08:58) 

あらら

日本の工芸品は凝っていて、美しいものですね。そして遊び心もあり、また実用品でもありますね。
「おまる」は高貴な方が使われたのですね。下々のものが手入れをするのでしょうが、これまた大変だったと思います。(^^;;
私も、美術館・博物館めぐりをしたくなりました。機会を作ってのんびり見て廻りたいです。
by あらら (2009-01-19 16:40) 

ララアント

日常生活にはお目にかかれないものですものね。。。
サントリー美術館 行ってみたくなりました。

陶磁器・china
漆器・japan
なるほど 納得です。
by ララアント (2009-01-19 17:20) 

ラナ

漆器はほんとに美しいですよね。
でも高価なので手がだせません。

私も着物一式をホームステイでお世話になった方に送ったことがあり、
とても喜ばれたことを覚えています。
by ラナ (2009-01-19 20:13) 

袋田の住職

確かに日本の工芸品は品質が素晴らしいです。
by 袋田の住職 (2009-01-19 20:21) 

marilyn

こんばんは。 日本の伝統工芸品の、技術の高さ、デザインのよさは素晴らしいですよね。螺鈿も、光具合が、宇宙を見ているような不思議な感じがします。眺めていても、あきることがありません。
by marilyn (2009-01-19 23:04) 

SUMAKO

mimimomoさま
レンコンの挟み焼き、私もmimimomoさんが作って下さったものを頂いてみたいです。

シンガポールはアジアの中でも文化が進んでいると思います。だから、もしかしたら皆さん使っていらっしゃるかも知れませんね。

mimimomoさんがおっしゃるように、日本からヨーロッパに渡った蒔絵が、あちらの空気で感想し、ニスを塗って補修され、変色しダメになってしまったものもたくさんあったようです。現存し、美しく保管されているものは、かなり恵まれた環境にあったものと思われます。
伝統の芸術品は、その国の風土と共に育っているということが、とても良く分かります。
by SUMAKO (2009-01-20 00:05) 

SUMAKO

あららさま
王侯貴族はたくさんの召使がいたので、どんなにお手入れに手間がかかるものでも、全く問題がなかったのでしょうね。
「おまる」もとても美しい状態で残っているということは、召使がとても丁寧に掃除をしていたということになりますよね。
そう考えると、とても作った人、使った人、手入れをした人とたくさんの人々の手によって今に至っている、とても奥深いものです。

美術館・博物館巡りは、心の糧になるいい時間だと思います。
by SUMAKO (2009-01-20 00:10) 

SUMAKO

ララアントさま
以前の赤坂見附にサントリー美術館があったときも、とても落ち着いたいい会場でした。
現在、東京ミッドタウンの中に移り、以前よりも環境が良くなったように思います。洗練されています。

アジアの文化は素晴らしいと思います。
by SUMAKO (2009-01-20 00:12) 

SUMAKO

ラナさま
そうですね、漆器は高価ですよね。
私が自宅で使用しているものは、鎌倉彫のものばかり。でも、これらは、実用的で、使い込むと色に深みが出て、味わい深く変化します。
蒔絵や螺鈿は私もちょっと手が出ません^^。
お重が欲しいなぁ、と毎年暮になると思うのですが・・・。

お着物一式ですか。
とっても喜んでいただけそう。それこそ、大きなリビングにタピストリーとして飾ってもらえそうですね。
by SUMAKO (2009-01-20 00:15) 

SUMAKO

袋田の住職さま
昔から、日本の美術工芸品の技術は素晴らしいものだったと思います。
中国の職人が、日本の品を真似て安価なものを作っていたようですが、作品のできばえはかなり差があるようです。
by SUMAKO (2009-01-20 00:16) 

SUMAKO

marilynさま
本当にそうですね。
本物は見ていると吸い込まれるような美しさがありました。
工芸品というよりは、美術品と言っていいと思います。
日本のこういった伝統工芸を、これからも大切にしていかなければいけませんね。
by SUMAKO (2009-01-20 00:18) 

向日葵

蒔絵の美しさは、まさに日本の伝統芸ですね。

時間さえあったら、是非是非行ってみたい展示会です。
by 向日葵 (2009-01-20 00:24) 

SUMAKO

向日葵さま
本当に、美しいです。
今はお忙しい毎日だと思います。お時間ができたらいつかお出かけになってみてくださいね。
by SUMAKO (2009-01-20 00:27) 

miopapa

これに近いもので
 皇女和宮が徳川家に嫁ぐとき
  何日もの行列の旅の間に使用したと言われる
   ”おまる”を見たことがありますが
     まりにも芸術品の感覚で、
  変な話ですが、
    こんなのに座ったからには、
       出るものも出ないのではとさう感じました。
by miopapa (2009-01-20 14:27) 

SUMAKO

miopapaさま
あら~、日本にもあったんですね。
高貴なお方は、お手洗いも大変でしたね。
いくら芸術品でも、何だかねぇ、という感じでしょうか。

とっても美しい蒔絵でしたよ。
by SUMAKO (2009-01-21 00:06) 

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