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3.11 4年目 [ひとりごと]

命は尊いもの

2011年3月11日、あの大地震、そして次々起こる余震、福島第一原発の事故が発生。
福は元の飼い主さんと離れ離れになりました。

すぐに迎えに来てくれる、そのことを信じて待った日々。
飼い犬たちにとって、飼い主が家に戻って来ないなんて考えられないことだったと思います。

来る日も来る日もお腹を空かせて待ち続けた時間。

福は9月15日に保護団体の方に保護されるまでの半年間、寂しさや空腹と戦いながら、そして放射能をたくさん浴びながら待ち続けていたことでしょう。

福が保護された場所は、福島第一原発のある双葉町JAそばの民家。

ニュースに福島第一原発の風景が映し出される度に、福が生まれ育った故郷を思わずにはいられません。

我が家にとって子供同然の福の故郷は、私にとっても大事な場所。
いつか原発の事故処理が終わり、安心して住むことができる美しい場所に戻ることを心から祈るばかりです。

私は勤め先で、オフィスメイトと2人で大地震にあいました。
ともに恐怖を体験したオフィスメイトは、その翌年の10月に病気で亡くなりました。

大地震が発生し、職場で帰宅するように促され、16時過ぎに自家用車で自宅に向かって出発したものの、大規模な停電が発生し、信号機も作動せず、国道は大混乱。
3時間経っても500mも先に進まない状況。
横須賀から横浜の自宅に向かうことをあきらめ、妹の嫁ぎ先を頼ってUターン。

妹の嫁ぎ先のお母さんが作ってくれた塩にぎりの美味しかったこと。
足の悪いお母さん、余震が続く中、一人では避難も困難だったと思います。
固定電話は不通状態で、お隣さんに助けを求めることもできなかったでしょう。
幸い停電はしていなかったので、TVで刻々と変わる被害状況をただ二人で見ているだけの時間でした。
そのお母さんは、昨年末、亡くなりました。

一昨年父を、昨年義母、そして叔母を見送りました。

大地震の後、身の回りの大切な人をたくさん亡くしました。

日々の生活に追われていると、今生きていることがどんなに素晴らしいことかを忘れてしまいます。
生きて新しい時間を刻み、新しいことを経験することはなんて素敵なことでしょう。

最近、福に表情が生まれ、喜びや嬉しさ、楽しさなどの感情表現ができるようになりました。相変わらずビビリですが、夫や私に歯を立てることはなくなりました。
私たちを飼い主と認め、「好き」と思ってくれるようになったような気がします。

これからも一緒に仲良く過ごしていきたいと思います。

     2015年3月11日 いつもの植物園で。
     福と菜の花.jpg

     2015年3月11日 鎌倉小町通り初体験。御成町のスターバックスにて。
     福 スターバックス.jpg

     
穏やかな日々がずっと続きますように。


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コメント 14

にゃー

もう4年たったのですね。
私はまだ昨年という感覚でした・・・。
はやいものです。
福ちゃんは本当に可愛そうでしたね。
SUMAKOさんの愛情がちゃんと伝わっているので、
表情を取り戻したのだと思います。
by にゃー (2015-03-14 01:49) 

SUMAKO

にゃーさま
時の流れは、気持ちが追いつかないくらい速いですね。
福は被災地から救い出されたワンコ。幸せな子だと思います。これからも一匹でも多くの犬猫が幸せになるお手伝いをしたいと思っています。
by SUMAKO (2015-03-16 08:22) 

みなみ

あの大地震では、辛い事 悲しい事がたくさんありましたね。
復興が進まない今!まだまだ続いてますね。

そんな中で、福ちゃんは幸せを掴んだ奇跡的な子。
SUMAKOさんの家族になれて、幸福な子。

ここまで、福ちゃんが成長したのは
SUMAKOさん達の愛情があったから~

これからも、
福ちゃんが健康で楽しく過ごせますように・・・
by みなみ (2015-03-17 09:59) 

明日香

あれから4年。多くのアニマルたちが飼い主と離れてしまった。今でもおうちが無い子たちが何百匹も居るんですよね。福ちゃんは民家で保護されたんですか…ずっと、寂しくて怖い 思いをしてたのね… あの日は3時半で帰宅が許可されました。インコが心配で、猛スピードで車を走らせ帰宅。エレベーターもガスもストップ。部屋の中は、色々と物が散乱してました。インコはあの時 下痢が1ヶ月も続きました。余震も多かったですもの。 4年経っても復興はまだまだの様子ですね。 私はこの4年で、大変お世話になった放射線科の主治医が骨肉腫で急逝。昨年は私のホームドクターが無理心中。何でも話せる院長だった。そして10月には愛鳥が胃癌で旅立ってしまい、まだ涙する日々です…
by 明日香 (2015-03-17 13:24) 

青苺シル子

最近、ニュースなどで被災犬のことをよく見かけるようになりました。
福くんのことを知らなければ、なんとなく見流していたと思います。

by 青苺シル子 (2015-03-18 21:10) 

梅子

たくさんの辛さや寂しさ、心細さなどが、福くんの記憶には
しっかり刻まれてるんでしょうね・・・。
福くんが今、幸せそうな顔をみせてくれていて良かった・・・・。
by 梅子 (2015-03-19 12:43) 

温泉川梅代

「しろさびとまっちゃん」写真集を読みました。原発20キロ圏内で牛やだちょうを保護し飼っておられる方のものです。気になりながら、なにもできない者には、頭が下がります。福君の幸せを祈っています。
by 温泉川梅代 (2015-03-20 14:19) 

みぃ

大震災・・・仙台の実家の方は殆ど震災の面影も薄くなって来ましたが、同じ仙台市内でも、父の実家の方はもう居住出来ない地域になっています。
千年に一度の大震災・・・福君は本当に良いご両親に巡り合えましたね。
私達の地域は勿論、今の日本では、いつどこで大震災が起こっても不思議では無いらしい・・・とか。
心構えだけはしっかりとしていたいものです・・・。
by みぃ (2015-03-21 18:22) 

SUMAKO

みなみさま
いつも応援ありがとうございます。
福が我が家にやってきて、日々起こるいろいろに思い悩んでいた時に、とのくんのあちゃんのブログに出会いました。偶然でした。今では毎日楽しく拝見し、時にフムフムと参考にさせていただいております。ゆっくりですよ〜と励ましていただいたき、気持ちが楽になりました。
これからもよろしくお願いします。

by SUMAKO (2015-03-23 00:53) 

SUMAKO

明日香さま
いろいろありますね。
今自分が生きていることに感謝する日々です。
大震災のあの日のこと、あの日を境に大きく変わった身の回りの出来事を決して忘れてはいけませんね。

by SUMAKO (2015-03-23 00:56) 

SUMAKO

青苺シル子さま
そうおっしゃって頂けると、福が今我が家に居て、ほんの少しでも被災地のわんこ達の役に立てているようで嬉しいです。ありがとうございます。
by SUMAKO (2015-03-23 00:58) 

SUMAKO

梅子さま
福と話ができたら、きっとたくさんの事が聞けるんでしょうね。
ことし、一緒に4回目の春を迎えます。はっきりした歳がわからない福ですが、笑顔で元気に過ごせたら、私たちが幸せです。
by SUMAKO (2015-03-23 01:01) 

SUMAKO

温泉川梅代さま
初めまして。コメントありがとうございます。
しろさびとまっちゃんの本の存在を初めて知りました。図書館で探してみようと思います。
福が我が家にきて、家の中の会話が増え、笑顔になりました。幸せになったのは人間の方かも知れません。

by SUMAKO (2015-03-23 01:04) 

SUMAKO

お父さまのご実家は大変な被害だったのですね。被害の規模や復興状況は、報道されていない地域も沢山あり、今もまだ多くの方がご苦労を強いられているようです。備えは誰もが皆必要ですね。他人事ではありませんね。
by SUMAKO (2015-03-23 01:08) 

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