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まだまだ修行中 [生け花]

お稽古に終わりはありません


秋の行楽シーズンの鎌倉は、お天気にも恵まれた今日、たくさんの観光客で賑わっていました。

長谷寺のすぐ側にあるいけばなの家元宅で行われる勉強会。

春と秋の展覧会の時期と重複しない日程で、初夏の紫陽花の頃と、紅葉が始まる今頃の年2回開かれます。

この勉強会は古流生華の師範免状を持つものだけが出席できるもの、内容もそれに沿ったものになっています。

  ※皆さんがよくご存知の剣山を使う生け花は「自由華」と言います。
   それに対して、歴史を継承し、格式高く、決まりごとがしっかりしているのが「生華」です。

10歳でお花のお稽古を始めて、25歳で生華師範をいただいた私。

その後約25年もこの勉強会に通っているのに、家元の手直しがたくさん入ります。

今日の内容は、15~20年前に行った題材と同じものでした。

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家元の講義を受け、花材を選び、活けます。
そして、細部にわたるご指導をいただきます。

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他の方々の作品も、手直し前と後を拝見しながら、勉強します。

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この勉強会では、家元が裏技も惜しげなく披露して下さいます。

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年2回、このようにして勉強会に参加するということは、大変刺激になり、モチベーションの維持に役に立ちます。


   ********

「いけばな」のテクニックを磨くことは、とても大事だと思います。

しかし、学ぶことはそれだけではありません。

重要なのは、日本文化の一つとして、先人から継承されてきた良い文化を理解し、生活に取り入れ楽しむことです。

そのためには、日々の暮らしの中で、四季の変化に敏感になること。

不自然な花活けにしないために、自然界でどのような環境で草木花が育っているのか感じること。

それが理解できるようになると、花入れと花のアンバランス、花台と器の不一致なども起こらなくなります。

また、飾る場所に合わせた花が活けられるようになります。

日本伝統のいけばなは、ミニマムな世界。

たくさんの花を、可愛く、きれいに入れるだけではいけません。

活けた花の1本1輪が意味を持ち、無駄のないものでなくてはいけません。

お稽古を繰り返し、技術と知識に厚みが出たとき、はじめて、決まりごとの中での「遊び」ができるようになります。

最初から自由に活けるだけでは、その喜びは得られません。

その快感があるから、お稽古が続けられるのだと思います。

難しいことを書きましたが、私自身もまだまだ修行中。

これからもいろいろな方面の日本の美に触れながら、内面を磨いていきたいと考えています。


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コメント 16

marilyn

こんばんは!
華道・・奥深く、なかなか到達できないものだからこそ
面白いのでしょうね。
ひとつのことをきちんと学んでらっしゃる、SUMAKOさん、やはり
筋が一本通っている印象を受けます。

ところで、お酒ですけど・・・あんまりお酒おいしくはないのよ~良くいえば
シャンパンだけれど、お酒の好きな人には、なんじゃこれは~??でしょ。きっと。だから、美味しさは期待しないでね。
身体にいいから飲む。という感じかな。
ただ、甘いお酒ゆらら~っていうのは、私たちでも飲めるかも。
又追加注文してしまったので、20かすぎには来る予定です。(*^_^*)
どんなお味だか、また伝えますね。
ただ、蔵人さんの書いたおつまみの本は、マクロビオティックにもとづいて
いて、おいしそうだし、使えそうです。(*^_^*)
by marilyn (2009-10-18 22:10) 

sayudom

奥深いですね。
私も若い頃少々学びました…。
心にも時間にも余裕がなかったので続かなかったです(お恥ずかしい…)

10歳から初めて25歳で師範とは!!
それでも修行なんですね。

日本の美しさって、いいですよね。
子の世代にも伝えていきたいです。
by sayudom (2009-10-18 23:29) 

計

何事も長く続いてやることは大事ですね。sumakoさんは生け花、私は何をするかな。日本語は一応二年も勉強しましたけど...
by 計 (2009-10-19 00:38) 

crea

お稽古を繰り返し、技術と知識に厚みが出たとき、はじめて、決まりごと>の中での「遊び」ができるようになる。
これって、本当にその通りだなーと思って読ませて頂きました。
いけばなのお稽古の度に、日々実感しています。
もしかしたら何事にも共通することなのかも知れませんが、「基本」の大切さをいけばなを始めて特に感じました。
お稽古を繰り返す中で、技術や知識も向上し、感性も育ち、四季のある日本で「日本人の心」が芽生えていくような・・・そんな気がしています。
感性というのは、生まれ持ったものもあるでしょうが、伝統に触れる生活の中で生まれてくるものもありますよね。

SUMAKOさんの文章は、一つ一つが奥が深いですね^^
さすがです。
それにしても、お家元に直接教えて頂けるなんて・・・うらやましい!
by crea (2009-10-19 02:30) 

明日香

奇遇ですね~須磨子さんも、お花を!?私は中学生の時に華道部に入ってました。週1回、師匠が来て教えてました。古流で、先生の名前に"理"を入れる家元でした。部活に所属中に、x伝の免許?も取得しました。ブログの写真に、流しって云う字が見えますね。懐かしい~!真、流しとか習ったな~
by 明日香 (2009-10-19 11:27) 

mimimomo

こんにちは^^
何事にも真摯に取り組んでいらっしゃいますね~
一時期わたくしも生花はやりましたが、もうすっかり忘れました~
by mimimomo (2009-10-19 12:18) 

袋田の住職

終わりがないのが修行なのですね!
by 袋田の住職 (2009-10-19 21:51) 

SUMAKO

marilynさま
小学生、中学生の頃は、何度止めたいと思ったか知れません。
お茶やお花のお稽古をさせる母を恨んだこともあります。
でも、今になってみると感謝です。
大人になってからは、何となく続けて・・・・という感じなので、あまり偉そうなことはいえません・・・とほほ。

体にいいお酒ですもの、気になります。
飲めないからこそです。
私もさっそく、次の週末に注文を入れてみようと思っています。
そろそろ甘酒も美味しい季節ですし^^。
by SUMAKO (2009-10-20 00:18) 

SUMAKO

sayudomさま
最近、ゆっくりお稽古事をする人が減ってしまいました。
華道や茶道もカルチャースクールで、期限がきちんと決まって、コースがある世界ですから、私の世代とはずいぶん違ってきているのかも知れませんね。
でも、日本のお稽古事には礼儀作法を間接的に学べる部分があるので、本当は一人でも多くの子どもさんたちにやって欲しいと思います。
ボランティアでよいので、小学生にお花を教えてみたいです。おそらく、逆に学ばせてもらうことがたくさんありそうですもの。
by SUMAKO (2009-10-20 00:22) 

SUMAKO

計さん
外国語を学ぶということも奥が深いですよ。
私も英会話を習いはじめて、早15年以上。
言葉よりも、相手の文化を学ぶことが大事だと感じている毎日です。
2年も・・・ではなく、まだ2年ですよ^^。
by SUMAKO (2009-10-20 00:23) 

SUMAKO

creaさん
ブログを拝見し、とても真摯に華道、フラワーアレンジメントに取り組み、日々の生活にその楽しさを取り入れていらっしゃる様子が伝わってきます。今のそのペースで10年経ったら、素晴らしい知識と経験が体に染み付いていると思いますよ。
一番大切なことは楽しみながら続けるということ。
ゆっくり、のんびり、細く長く、それがいつか実力につながります。
私もそう信じて続けています。
by SUMAKO (2009-10-20 00:26) 

SUMAKO

明日香さま
あら~、古流のいけばなをやっていらしたんですね。
半年、1年でも学んだ経験があると、全くやったことがない人とはぜんぜん違いますよね。
お花のある生活って、とても幸せですよね。
by SUMAKO (2009-10-20 00:28) 

SUMAKO

mimimomoさま
いえいえ、お忘れになってはいないと思います。
ブログを拝見していると、洗練された感性がありますもの。
たくさん学ばせていただいております。
by SUMAKO (2009-10-20 00:29) 

SUMAKO

袋田の住職さま
日々の生活が修行そのもの。
学びにゴールはありませんね。
by SUMAKO (2009-10-20 00:30) 

向日葵

お稽古事は奥が深いですね。
by 向日葵 (2009-10-20 06:40) 

SUMAKO

向日葵さま
そうですね。
まだまだこれからも修行です^^。
by SUMAKO (2009-10-20 23:35) 

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