古流自由華「奥習い」 [生け花]
鎌倉・長谷の家元宅にて
今日は、私のところでお花のお稽古をしている2人が、自由華の御免状「奥習い」を取得。
鎌倉・長谷の家元宅で、家元より直々の御講義がありました。
「奥習」の御免状
古流松月会は、自由華(自由性のある一般的な盛り花)と生華(格式を重んじる伝統的な活けかた)の二つに分かれております。
最近では、自宅に床の間のない家が増え、ほとんどの方が自由華のみのお稽古をするようになりました。
自由華の御免状の段階は、「入門習」→「中習」→「奥習」→「師範」です。
お稽古事の御免状はお金で買うもの、とおっしゃる方もいるようですが、長年、華道、茶道に関わってきた私はそのようには思いません。
お花を活ける技術はもちろんですが、花を活ける心を養い、日本の四季を生活に取り入れ、客人を心からもてなす心を育むことを理解し、実行できることが、華道・茶道を極めることだと考えます。心の中を磨く、ということなのではないでしょうか。
家元にもそのようにご指導いただいております。
私たちを迎えるために、家元が今朝、活けて下さった床の間の茶花
やさしい、親しみのある語り口で、奥義を伝授して下さる家元
先代の家元が設計し、庭に建設した茶室
代々続く家元の玄関・・・長谷駅前の大通りから10m足らずの路地を入ると、静かな空気が流れています
今日、一番印象に残った家元の言葉
「お客様をお迎えするときに、一番大切なことは、一輪でもいい、そのお客様のために新しいお花を飾ることです。決して豪華なお料理でお招きすることではありません」
すなわち、新たしい花を一輪飾る、と言うことは、行き届いたお掃除をし、身の回りを清めてお客様をお迎えする心が大切、ということですね。
私が生華と自由華の御免状をいただいたのは先代の家元、その心を、今の家元もしっかりと受け継ぎ、私たちにわかりやすくご指導下さいます。
10歳からいけばなを始めた私にとって、生華のお稽古は、難しくて、辛くての連続でしたが、今となっては母親を恨みながらも、きちんと続けて良かったと心から思います。
日本の歴史、文化、格式を知るために、華道、茶道はこれからも大切にしていきたいと再認識した1日でした。
2008-06-22 22:46
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